ぶどうジュースといっても、その味わいは商品によって大きく異なります。
濃厚なもの、すっきりしたもの、甘味の強いもの、酸味がしっかり感じられるもの。
同じ「果汁100%」と表示されていても、実際に飲んでみると驚くほど違いがあります。
その違いはどこから生まれるのでしょうか。
私はこれまで、日本では山梨・長野・北海道、海外ではフランス、ドイツ、南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、チリなどで葡萄栽培やワイン造りに携わってきました。
現在は青森・津軽で葡萄を栽培し、ぶどうジュースやワインの商品づくりを行っています。
今回は葡萄を栽培する生産者、そしてワイン醸造に携わってきた立場から、ぶどうジュースの種類や製法、品種による違い、選び方について解説します。
ぶどうジュースは何が違う?
ぶどうジュースの味を決める要素は、単純に「果汁100%かどうか」だけではありません。
特に大きく影響するのが、
・使用する葡萄の品種
・葡萄の産地
・収穫時の成熟度
・ストレートか濃縮還元か
・搾汁や製造方法
です。
ワインでは「シャルドネ」「リースリング」「ピノ・ノワール」のように葡萄品種を見て選ぶことが一般的です。
しかし、ぶどうジュースでは「ぶどうジュース」というひとつのカテゴリーとして扱われることが多く、品種まで意識して選ぶ人はまだ多くありません。
けれども、原料は同じ葡萄です。
品種が変われば、甘味も酸味も香りも変わります。
私たちは、ぶどうジュースもワインと同じように「葡萄から選ぶ」と、もっと面白くなると考えています。
100%ぶどうジュースとは?
店頭でよく目にするのが「果汁100%」という表示です。
ただし、同じ100%ぶどうジュースでも、すべて同じ製法ではありません。
代表的なのが「ストレート」と「濃縮還元」です。
ストレートジュース
葡萄から搾った果汁をベースにつくられるのがストレートジュースです。
原料となる葡萄そのものの特徴が、ジュースの味わいに反映されやすいのが特徴です。
そのため、使用する葡萄の品種や成熟度、産地などが重要になります。
THREE FARMでは、青森県産葡萄を使用し、濃縮還元ではなくストレート果汁でぶどうジュースをつくっています。
濃縮還元ジュース
一度果汁から水分を取り除いて濃縮し、その後、水分を加えて元の濃度に戻す方法です。
輸送や保存などの面でメリットがあり、広く利用されています。
つまり「果汁100%」という同じ表示でも、
ストレートなのか。
濃縮還元なのか。
どの葡萄を使用しているのか。
によって味わいは変わります。
100%ぶどうジュースや、ストレートと濃縮還元の違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 100%ぶどうジュースとは?ストレートと濃縮還元の違いを解説
→ 100%ぶどうジュースの選び方|ストレート・濃縮還元・品種による違いを解説
ぶどうジュースは「品種」で選ぶと面白い
私たちが特に知ってほしいと思っているのが、葡萄の「品種」です。
りんごに「ふじ」「王林」「紅玉」があるように、葡萄にも数多くの品種があります。
それぞれ、
甘味
酸味
香り
果皮の特徴
果肉の質感
などが異なります。
当然、その葡萄を搾ってつくるジュースにも違いが生まれます。
「100%ぶどうジュースだから選ぶ」だけではなく、
「この葡萄のジュースだから飲んでみたい」
という選び方があってもいいと思っています。
葡萄品種による違いを知ると、ぶどうジュースの楽しみ方もさらに広がります。
青森を代表する葡萄「スチューベン」
THREE FARMが栽培・商品づくりに使用している葡萄のひとつが「スチューベン」です。
青森県、特に津軽地方と深いつながりを持つ黒葡萄で、鶴田町は代表的な産地として知られています。
スチューベンは一粒一粒は比較的小さめですが、しっかりとした甘味と葡萄らしい香りを持っています。
ジュースにすると、その個性はさらに分かりやすくなります。
甘味だけではなく、
酸味、香り、果皮周辺の風味、質感、そして飲んだ後の余韻。
こうした要素が重なることで、スチューベンらしい濃厚な味わいになります。
THREE FARMでは、この葡萄の個性を活かした「PURE & ZERO スチューベンジュース」をつくっています。
スチューベンの味わいや産地、ジュースにしたときの特徴については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
→ スチューベンジュースはなぜ濃厚?品種から考える味わいの特徴
→ 青森・鶴田町はなぜスチューベンの産地?気候と栽培の歴史を解説
「濃厚なぶどうジュース」とは?
「濃厚」と聞くと、糖度が高く、とても甘いジュースを想像するかもしれません。
しかし、私たちは濃厚さを甘味だけでは考えていません。
葡萄を食べたときも、甘味だけがおいしさを決めているわけではないからです。
甘味と酸味のバランス。
口に入れた瞬間に広がる香り。
果皮由来の風味。
口当たり。
飲み込んだ後に残る余韻。
こうした要素が重なって、「葡萄をそのまま飲んでいるような存在感」につながっていきます。
THREE FARMでは、透明に仕上げすぎず、葡萄由来の細かな繊維をあえて残すことで、なめらかな質感と濃厚さを表現しています。
スチューベンジュースの「濃厚さ」についてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
→ スチューベンジュースはなぜ濃厚?品種から考える味わいの特徴
ぶどうジュースを選ぶときに見てほしいポイント
ぶどうジュースを選ぶときは、パッケージの「100%」という表示だけでなく、もう少し原料まで見てみてください。
特に確認してほしいのは、
・ストレートか濃縮還元か
・使用している葡萄の品種
・葡萄の産地
・砂糖や香料などの使用
・生産者や製造方法
です。
すべての商品に細かな情報が書かれているとは限りません。
それでも「どんな葡萄からつくられているのか」を意識するだけで、ぶどうジュースの選び方はかなり変わります。
また、「無添加」「砂糖不使用」「果汁100%」は、それぞれ同じ意味ではありません。原材料や表示について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
→ 無添加ぶどうジュースとは?砂糖不使用・100%果汁との違いと選び方を解説
100%ぶどうジュースを実際に選ぶときのポイントについては、こちらにまとめています。
→ 100%ぶどうジュースの選び方|ストレート・濃縮還元・品種による違いを解説
ワイン醸造家がぶどうジュースをつくる理由
私たちTHREE FARMは、単に甘いぶどうジュースをつくりたいわけではありません。
長くワイン造りに携わってきたからこそ、
「葡萄そのものの個性を飲み物として表現したい」
と考えています。
ワインでは、品種、産地、収穫時期、成熟度などを細かく考えながら原料となる葡萄を選びます。
その考え方は、ぶどうジュースでも同じです。
アルコールが入っていなくても、グラスに注いで香りを楽しみ、料理や時間とともに味わえる。
そんなぶどうジュースを目指しています。
葡萄と紅茶を組み合わせるという発想
THREE FARMでは、スチューベンのストレートジュースだけでなく、葡萄とアールグレイを組み合わせた「PURE & ZERO アールグレイMIX」もつくっています。
葡萄そのものを味わうストレートとは違い、葡萄の果実味にアールグレイの香りを重ねることで、新しい楽しみ方を提案した商品です。
ぶどうジュースを「子ども向けの甘い飲み物」としてだけではなく、大人が香りや余韻まで楽しめる飲み物にしたい。
そんな考えから生まれました。
→ PURE & ZERO スチューベン アールグレイMIXを見る
青森・津軽から「葡萄で選ぶジュース」を
ぶどうジュースには、思っている以上に多くの違いがあります。
100%かどうかだけではなく、
どんな葡萄なのか。
どこで育ったのか。
どのようにつくられたのか。
そこまで知ると、ぶどうジュースはもっと面白くなります。
私たちTHREE FARMは、青森・津軽で葡萄を育てながら、その葡萄の個性を活かした商品づくりを行っています。
「ぶどうジュース」ではなく、
「スチューベンのジュース」。
そしてこれからは、ワイン用葡萄からつくるジュースにも挑戦していきます。
ワインを葡萄品種から選ぶように、ぶどうジュースも葡萄から選ぶ。
そんな楽しみ方を、青森・津軽から提案していきたいと思っています。
ぶどうジュースについてもっと知る
THREE FARMでは、葡萄生産者・醸造家の視点から、ぶどうジュースや原料となる葡萄について詳しく紹介しています。
→ 100%ぶどうジュースとは?ストレートと濃縮還元の違いを解説
→ 100%ぶどうジュースの選び方|ストレート・濃縮還元・品種による違いを解説
→ 無添加ぶどうジュースとは?砂糖不使用・100%果汁との違いと選び方を解説
→ スチューベンジュースはなぜ濃厚?品種から考える味わいの特徴
→ 青森・鶴田町はなぜスチューベンの産地?気候と栽培の歴史を解説
THREE FARMのぶどうジュース
葡萄の品種、産地、成熟度を見ながら、ワイン醸造の経験を活かして仕立てています。