「スチューベン」という葡萄をご存じでしょうか。
青森県では馴染みのある葡萄ですが、全国的には巨峰やシャインマスカットほど知られていないかもしれません。
スチューベンは、小粒の黒葡萄で、濃厚な甘みと豊かな香りが特徴です。
特に青森県津軽地方では長く栽培されており、鶴田町はスチューベンの代表的な産地として知られています。
スリーファームでも青森県鶴田町でスチューベンを栽培し、生果として販売するだけでなく、ぶどうジュースなどの商品づくりにも活用しています。
今回は、スチューベンとはどんな葡萄なのか、味や糖度、旬、産地、食べ方まで、実際に栽培する生産者の視点から紹介します。
スチューベンとは?
スチューベンは、濃い紫から黒色の果皮を持つ、小粒の葡萄です。
大粒で皮ごと食べるタイプの葡萄が人気を集めるなか、スチューベンは一粒一粒が比較的小さく、種もあります。
しかし、その小さな粒の中にしっかりとした甘みと香りが詰まっています。
見た目の大きさや食べやすさとは違う、「味の濃さ」がスチューベンの魅力のひとつです。
スリーファームでは青森県鶴田町産のスチューベンを、生果としてもお届けしています。
スチューベンはどんな味?
スチューベンを食べて最初に感じやすいのが、しっかりとした甘みです。
ただ、スチューベンのおいしさは「甘い」だけではありません。
完熟した果実には、黒葡萄らしい豊かな香りがあり、甘味と酸味が重なることで濃厚な味わいになります。
私たちが葡萄を見るときも、糖度だけを重視しているわけではありません。
甘味・酸味・香りのバランスが整っているか。
これは、生果として食べる場合にも、ジュースなどに加工する場合にも大切な要素だと考えています。
スチューベンの糖度は?
スチューベンは、糖度が高くなりやすい葡萄として知られています。
ただし、葡萄の糖度は栽培条件や収穫時期、天候などによって変わるため、「スチューベンなら必ず○度」と一律に考えるものではありません。
そして、糖度が高ければ高いほどおいしい、とも限りません。
例えば糖度が高くても酸味が極端に少なければ、甘さだけが前に出た味に感じることがあります。
反対に適度な酸が残っていれば、甘味が強くても味わいに輪郭が生まれます。
そのためスリーファームでは、糖度だけではなく酸度の推移も確認しながら収穫時期を判断しています。
スチューベンの旬はいつ?
青森県産スチューベンは、秋に収穫期を迎えます。
スリーファームでは収穫したスチューベンを生果として販売しており、販売時期はおおむね9月から12月です。
収穫したてのスチューベンを味わうのはもちろんですが、スチューベンは貯蔵性があることも特徴のひとつです。
そのため、秋だけでなく冬にかけても楽しむことができます。
なぜ青森でスチューベンが栽培されている?
スチューベンと青森、特に津軽地方には深いつながりがあります。
青森県津軽地方はスチューベンの主要産地であり、スリーファームが畑を持つ鶴田町も代表的な産地です。
私たちが大切にしているのは、単に「青森県産」という産地名だけではありません。
その土地の気候や土壌の中で葡萄を育て、一本一本の樹や果実の状態を見ながら品質を高めていくことです。
スリーファームでは除草剤を使用せず草刈りで畑を管理し、病害防除についても栽培状況を確認しながら必要最小限の使用に努めています。また、芽かき・摘心・除葉など、ワイン用葡萄の栽培で使われる管理技術もスチューベン栽培に取り入れています。
スチューベンの食べ方
スチューベンには種があります。
そのため、初めて食べる人は少し戸惑うかもしれません。
おすすめは、果肉を強く噛み続けるというより、果実の甘味と果汁を口の中で楽しむ食べ方です。
冷蔵庫で少し冷やしておくと、甘味と酸味がすっきりと感じられます。
一方で、冷やしすぎると香りを感じにくくなるため、香りや味わいをしっかり楽しみたい場合は、食べる少し前に冷蔵庫から出しておくのもおすすめです。
スチューベンはジュースにしても面白い
スチューベンの特徴は、生果だけではありません。
濃厚な果実味と香りを持っているため、ジュースにすると品種の個性をまた違った形で楽しむことができます。
スリーファームでは、青森県産スチューベンを使った「PURE & ZERO スチューベン ストレート」をつくっています。
私たちが目指しているのは、単に「甘い100%ぶどうジュース」をつくることではありません。
葡萄の品種、産地、成熟度など、原料となる葡萄の個性をジュースでも楽しんでもらうことを大切にしています。
ぶどうジュースの種類や製法について詳しく知りたい方は、こちらの記事でも解説しています。
→ ぶどうジュース完全ガイド|種類・製法・品種・選び方を解説
小粒だからこそ感じてほしい、スチューベンの魅力
近年の葡萄は、大粒・種なし・皮ごと食べられる品種が人気です。
スチューベンは、その流れとは少し違います。
小粒で、種もあります。
だからこそ私たちは、利便性だけではなく、葡萄そのものの味や香りに注目してほしい品種だと考えています。
青森・津軽で長く栽培されてきたスチューベン。
生果として食べる。
ジュースとして飲む。
さらに加工することで、新しい味わいを引き出す。
スリーファームでは、これまで受け継がれてきたスチューベンの魅力を大切にしながら、今の時代に合った新しい楽しみ方も提案していきます。